特殊詐欺とは
特殊詐欺とは、被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振り込みなどにより、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の総称です。
特殊詐欺の種類
「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「架空料金請求詐欺」「還付金詐欺」「融資保証金詐欺」「金融商品詐欺」「ギャンブル詐欺」「交際あっせん詐欺」「キャッシュカード詐欺盗」などがあります。
詐欺のキーワード
○ 「還付金があります」「ATMで手続きします」「携帯電話で指示します」
○ 「サイトの利用料金が未納です」「裁判になります」
○ 「パソコンがウイルスに感染しています」「ウイルス除去には手数料がかかります」
○ 「口座(通帳)が犯罪に使われています」「暗証番号を教えてください」「家に取りに(確認に)行きます」「電話はつないだままにしてください」
○ 「ATMで振り込んでください」「電子マネーを買って番号教えてください」
不審電話に注意!!
犯人たちは、市役所・銀行職員や警察官などをかたって電話をかけてきます。
そして、家族構成や通帳・口座番号などを聞き出そうとしたり、訪問してきて現金やキャッシュカードをだまし取ろうとしたりします。
また、老人ホーム入居権の名義貸しや、FX投資など暗号資産の投資などの電話をかけてきて、数百万円から数千万円の高額な詐欺被害に遭っている方もいます。
そのほか、話題になった出来事・ニュースなどをだます手口に利用して電話をかけてきます。
被害者の声
人の話を何でも素直に聞いてしまう性格が災いし、大切なお金を失った。
ある日、自宅に男性の声で「市役所の●●です。介護保険料を多く支払っているのでお金が2万円くらい戻ります。」と電話がきた。私は、友人から「介護保険料の過払い金の返還を受けた。」という話を聞いていたので男性の話を信用した。男性から利用している金融機関を聞かれ、その金融機関の職員から連絡があると言われた。実際に金融機関を名乗る若そうな男性から連絡が来て、金融機関のATMに向かうよう指示された。
私は、ATMに着いた後、2つの口座を持っていたため、男性に電話をしてどちらに振り込まれるか確認した。男性は「残高が多い方に振り込みます。指示どおりボタンを押して下さい。」と言った。私は携帯電話で話をしながら相手の指示どおりATMを操作した。この時、私の隣でATMを操作していた男性が「それ詐欺じゃない?」と声をかけてくれたが、「大丈夫。」と答えて操作を続けた。振込金額の入力画面で指示された数字を打ち込んでいるときは何かの暗証番号だと思っていた。
自宅に戻り、改めて明細を見たところ、誰かに49万円くらい振り込んでいた。「なぜお金を振り込んでいるんだ。」と思い、ようやく自分がだまされていることに気づいた。
私は、夫の遺族年金で細々と生活しており、その大切なお金を失ってしまい、本当に悔しくて仕方がない。自分の性格を恨んだ。
『誰かに相談していれば。声をかけてくれた男性の注意を聞いていれば。』
悔やんでも悔やみきれない。
被害にあわないために
警察では、
●電話で口座番号や暗証番号などを聞くこと
●金融庁やカード会社の職員を自宅に行かせること
●自宅を訪問して、通帳やキャッシュカードを受け取ること
などはしません。
犯人は貯金だけではなく、毎月の生活費まで奪っていきます。
「自分はお金がないから大丈夫」と、過信してはいけません。
お金が絡む話は、ひとりで判断せずに、必ず家族や友人、警察などに相談しましょう。